トレール注文とは
「トレール」とは、「追いかける」という意味があり、レートの上昇や下落の動きを追いかけて、逆指値注文のレート水準を自動的に修正する注文方法を、「トレール注文」と呼びます。
相場が有利な方向に動くと、決済価格もそれを追いかけて有利な価格に変更され、相場が不利な方向に動くと、決済価格は変動せずに最後に変更された価格に留ることになります。
可能な限り利益を伸ばしたいが、リスク管理もしっかりと行いたい場合に使えます。
買いポジション保有時の例
「1ドル=110円」の時に、買いポジションを保有した場合の例を見てみましょう。
この時、「1ドル=109円」のストップロス逆指値注文をしたとします。トレール幅は差額の「1円」です。
もし、相場が上昇せずにレートが「1ドル=109円」になると、決済価格はそのまま変動すること無く逆指値によって売り注文が約定し、「1円」の損失となります。
では、予想通り相場が上昇した場合はどうなるかと言うと、相場が「1ドル=112円」まで上昇したとすると、決済価格も追いかけることになるので、トレール幅の「1円」を差し引いた「111円」が決済価格になります。
つまり、「1ドル=112円」まで上昇すれば決済価格が「1ドル=111円」、「1ドル=113円」まで上昇すれば決済価格が「1ドル=112円」といったように、トレール幅分、決済価格も追いかけていくことになります。
「1ドル=112円」まで上昇して、その後「1ドル=111円」(トレール幅の「1円」分)まで下落した場合、売り注文が約定することになり、「1ドル=110円」で買っているので「1円」の利益を得ることが出来ます。
売りポジション保有時の例
「1ドル=110円」の時に、売りポジションを保有した場合の例を見てみましょう。
この時、「1ドル=111円」のストップロス逆指値注文をしたとします。トレール幅は差額の「1円」です。
もし、相場が下落せずにレートが「1ドル=111円」になると、決済価格はそのまま変動すること無く逆指値によって買い注文が約定し、「1円」の損失となります。
では、予想通り相場が下落した場合はどうなるかと言うと、相場が「1ドル=109円」まで下落したとすると、決済価格も追いかけることになるので、トレール幅の「1円」を足した「110円」が決済価格になります。
つまり、「1ドル=109円」まで下落すれば決済価格が「1ドル=110円」、「1ドル=108円」まで下落すれば決済価格が「1ドル=109円」といったように、トレール幅分、決済価格も追いかけていくことになります。
「1ドル=108円」まで下落して、その後「1ドル=109円」(トレール幅の「1円」分)まで上昇した場合、買い注文が約定することになり、「1ドル=110円」で売っているので「1円」の利益を得ることが出来ます。
トレール注文のメリット・デメリット
トレール注文のメリットとデメリットを紹介します。
メリット
トレール注文の大きなメリットは、損失を抑えながら利益を伸ばすことが出来る点です。
予想通りに相場が動けば、そのまま損切りラインも有利に動くので、利益を伸ばすことが出来ます。
もし予想とは反対方向へ動いた時には、損切りラインは変わらず決済してくれるので、損失を抑えることが出来ます。
一度設定してしまえば、感情に流されること無く自動で確実に行ってくれるので、忙しくてトレードにあまり時間をかけられない人に特におすすめの注文方法です。
デメリット
トレール注文のデメリットは、最高値で利益確定することが出来ない点です。
トレール幅を「1円」に設定していた場合、最高値よりも1円落ちたところで利益確定してしまいます。
また、トレール注文は、追跡型の注文方法なので、相場が上下どちらか一方に動く「トレンド相場」で有利に働くのですが、細かい上下を繰り返す「レンジ相場」では、あまり効果が見込めません。
トレール注文に対応している人気のFX業者
トレール注文は、どのFX会社でも出来るわけではありません。
ここでは、トレール注文に対応している人気のFX会社を紹介します。
DMMFX
トレール注文に対応しているFX会社の中で、トップクラスのスプレッドの狭さを誇ります。
取引ツールが豊富で初心者にも使いやすく、スマホのツールも充実しているのも魅力の一つです。
充実したテクニカルや高機能チャートも用意されているので、安定した人気を誇ります。
外為オンライン
外為オンラインは、トレール注文など、多くの注文方法に対応しています。
大きな特徴は、システムが使いやすいことです。為替レートやポジション・注文の状況など、取引に必要となる情報を一つの画面で見ることができたりと、見やすくてとにかく使いやすいです。
初めてFX取引を行う初心者にもおすすめできます。
また、取引画面を自由にカスタマイズできるのも嬉しいです。
ヒロセ通商(LION FX)
ヒロセ通商は食品プレゼントキャンペーンや、○○円キャッシュバックキャンペーンなど、少し変わったキャンペーンが豊富なおもしろいFX会社です。
業界では有名な小林芳彦氏が発信する情報を得ることができ、非常に役立ちます。
また、24時間電話サポートに対応しているので、夜中に何かあった場合でも安心です。
SBIFXトレード
SBIFXトレードは1通貨から取引可能です。
「1ドル=100円」の場合であれば、「100円」で取引が可能だと言うことです。レバレッジをかければもっと少ない資金で取引ができます。
まずは少ない資金でFXを始めたい方や、実際にお金の動きのある環境で練習をしたい初心者の方におすすめです。