ロスカットの意味や、どんな仕組みなのか等、ロスカットについて初心者でも分かりやすいよう解説します。
ロスカットとは
ロスカットとは、損益がある一定レベルまで達した時に、これ以上損失を拡大することを防ぐために、強制的に決済して取引を終了させる制度のことを言います。
もし、このロスカットという制度が無いと、預けた資産全額失ってしまったり、最悪の場合、預けた資産以上の損失が生まれ、追加で金額を支払わなくてはならなくなることもあります。
つまり、ロスカットは損失の拡大を未然に防ぎ、トレーダーの資産を守ってくれる制度なのです。
ロスカットの例
例えば、現在証拠金として「10万円」FX会社に預けて「100万円」分の通貨を保有していたとしましょう。
その通貨が、「100万円」から「95万円」に価値が下がったとします。
FXでは発生した損益の差額分によって証拠金が増減するので、「100万円-95万円=5万円」が損失額となります。
つまり、預けてある証拠金「10万円」から「5万円」回収されることになります。
このように、損失額が、預けてある証拠金「10万円」以内であれば問題無いので、通貨の価値が「90万円」まで下がっても耐えることができるということになります。
しかし、通貨の価値が「90万円」よりも下がってしまった場合はどうなるでしょう。
もし、通貨の価値が「85万円」まで下がってしまった場合は、「100万円-85万円=15万円」が損失額となり、証拠金の「10万円」では足りなくなってしまいます。
つまり「5万円」が足りないのです。
こうなると、FX会社は、トレーダーに対し不足分を請求する必要が出てきますし、不足分を払ってもらえないリスクも出てきます。
トレーダーは、証拠金が全て無くなってしまい、さらには追加で不足金を入金しなくてはなりません。
FX会社、トレーダー共によろしくない状態になってしまいます。
ロスカットは、こうした状態にならないようにするための、制度だということです。
ロスカットが適用される基準は?
では、ロスカットが適用される基準ですが、設定されているロスカットレベル(必要証拠金維持率)を下回った場合に適用されます。
ロスカットレベルは、預けた証拠金から、その時点での含み損を差し引いた時の割合で求めることができます。
例えば、上記の例で、ロスカットレベルが「20%」に設定されていた場合、
通貨の価値が「100万円」から「92万円」にまで下がったとすると、「100万円-92万円=8万円」の含み損が発生し、
証拠金「10万円」から含み損「8万円」を引くと「2万円」の残りとなるわけですが、
証拠金「10万円」に対して「2万円」は「20%」の割合になるので、ロスカットレベルの「20%」に達したことになります。
そのため、ロスカットが実行され、強制的に決済して取引が終了となります。
このロスカットレベルはFX会社によって違いますが、一般的には20%~30%に設定されているところがほとんどです。
証拠金以上の損失が発生する場合も
基本的にはロスカットの制度があるので、証拠金以上の損失が発生することはありません。
しかし、為替レートが急激に変動した場合など、ロスカットの水準よりも大きく離れてしまうことがあります。
そうなると、証拠金以上の損失が発生してしまうこともあるので、100%無いとは言い切れないのです。
ストップロス(損切り)との違いは?
ロスカットと似たような言葉に、「ストップロス」という言葉がありますが、その違いは何かご存知しょうか。
ロスカットは、これ以上の損失拡大を防ぐために、FX会社が強制的に決済をする仕組みですが、
ストップロスは、これ以上の損失拡大を防ぐため、あるいはこれ以上の利益を失うことを防ぐために、トレーダーが任意のタイミングで決済をすることを言います。
ストップロスは、損切りするとも言いますが、トレーダーが自ら決済するというところが大きな違いでしょう。
ロスカットを防ぐには?
では、ロスカットを防ぐにはどうしたらいいのでしょうか。
その方法を紹介します。
レバレッジを低く設定する
レバレッジを高く設定してしまうと、ハイリターンが見込めますが、ハイリスクでもあるので、通貨の価値が少し下がっただけでも、ロスカットされる可能性が高くなります。
大きな利益を得たいという気持ちは分かりますが、慣れないうちはレバレッジを小さくしておくことが重要です。
損切り(ストップロス)をしてしまう
ロスカットをされる前に、自らが損切りをしてしまえば、当然ですが損失を最小に抑えることができ、ロスカットをされることもありません。
最初のうちは、損切りがなかなか上手くできないかもしれませんが、何度も取引を繰り返したり、しっかりとチャートを分析して、上手に損切りができるように目指しましょう。
証拠金を増やす
証拠金を増やし、必要証拠金維持率を上げることで、ロスカットを発動させにくくするのも一つの手です。
しかし、証拠金を増やしてロスカットされるのを避け続けていても、相場が好転するとは限りませんので、しっかりと根拠がある場合を除いては、あまりおすすめできる方法とは言えません。
しっかりと情報収集を行う
FX取引において、情報収集は非常に重要です。
最低限取引している通貨ペアの経済ニュースを確認するなどの、情報収集は毎日欠かさず行うようにしましょう。
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