FXでナンピンはするべきでない？必勝法にはなり得ないのか

ナンピンとは

ナンピン（難平）とは、相場が予想とは反対に動いた時に、平均売買コストを下げることを目的に追加売買を行うことを言います。

つまり、含み損が出たら買い増す戦術ということであり、収支がプラスになるまでの値幅が小さくなるので、損失を防ぐことができます。

また、上手く相場が動くことで大きな利益を得ることも可能です。

買いの場合は「ナンピン買い」、空売りから入った場合は「ナンピン売り」と言います。

ナンピンの例

レートが「1ドル＝110円」の時にドルを購入し、その後「1ドル＝108円」まで下落したとします。

本来であれば、レートが「1ドル＝110円」に戻らない限り、マイナスの状態だということですが、

この「1ドル＝108円」の時に、同じだけのドルを追加購入すれば、「1ドル＝109円」まで上昇するだけで、損益はプラスマイナスで「0」ということになります。

ナンピンのメリットはリスクを軽減できること

ナンピンのメリットは、上記例で紹介したように、リスクを軽減することが出来る点です。

むやみやたらにナンピンをすることはおすすめできませんが、適切に行うことで、損失を抑えることが出来ます。

損失が膨大になるリスクあり

一見、ナンピンはリスクコントロールできる素晴らしい手法のように感じますが、これはあくまでトレンドが反転することを前提条件にしていることを忘れないようにしてください。

先ほどの例で見てみると、

レートが「1ドル＝110円」の時にドルを購入し、その後「1ドル＝108円」まで下落した時にドルを追加購入しましたが、もし相場が好転せずに、そのまま下落していくと、さらに損失が膨らんでいきます。

「1ドル＝108円」の時に素直に損切りをしておけば、「2円」の損失で済んだのですが、仮にこのまま「1ドル＝106円」まで下落したとすると倍の「4円」の損失となってしまいます。

ナンピンにはこうしたリスクがあることをしっかりと認識しておく必要があります。

無限ナンピンは必勝法なのか？

ナンピンには損失が膨らむリスクがあることをお伝えしましたが、

「じゃあ相場が好転するまで追加売買し続ければいいんじゃないの？」

と思う方もいるかもしれませんね。

いわゆる「無限ナンピン」というやつです。

「1ドル＝110円」でドルを購入します
↓
「1ドル＝109円」になったら再度追加購入。
↓
「1ドル＝108円」になったら再度追加購入。
↓
「1ドル＝107円」になったら再度追加購入。
↓
「1ドル＝106円」になったら再度追加購入。

といった具合に、無限に追加購入し続ける方法です。

この方法であれば、確かに勝率は高いです。

しかし、追加購入を続けるうちに、資金が底をついて強制ロスカットされて大きな損失を生むリスクがあるということを忘れてはいけません。

無限に追加購入できるほどの証拠金がある場合や、1通貨単位で取引している場合を除いては、あまり行うべきではないと私は思っています。

ナンピンをする時に意識するべきこと

相場の動きがどうなるのかは誰も分からない

一度相場の下落や上昇が始ったら、それがどこまで続くのかは誰にも分からないように、為替の未来というのは誰にも分からないのです。

トレードを重ねて経験を積むことで、ある程度読めるようにはなってきますが、必ずしも自分の思った通りに動くという保証は一切ありません。

よほどの根拠がある場合を除いて、むやみやたらにナンピンをするのはおすすめできません。

マイナス金利になるリスクがある

ナンピンは長期戦となる可能性があります。

もし、金利差が逆転しマイナス金利になってしまうと、スワップポイントを毎日支払わなくてはならなくなります。

マイナス金利が発生してしまうと、支払った分のスワップポイント分を上乗せした価格で決済しないと、利益を出すことが出来なくなってしまいます。

初心者にはおすすめできない手法

ナンピンはトレンドと逆の投資をすることですので、劇的に相場が好転しない限り、収益を出すことは難しいです。

ある程度相場の動きを予測できるベテラントレーダーでも難しい買い方ですので、初心者にはまずおすすめできない手法です。

よほど資金に余裕があるか、1通貨単位で取引できる「松井証券 MATSUI FX」や「OANDA Japan」で取引をしている時のみにした方が無難でしょう。

素直に損切りするべきか

予想とは反対方向に相場が動いた時は、素直に損切りした方が良いでしょう。

FXで勝ち続ける為には、損切りルールを決めて、しっかりとそれに遵守してトレードすることが重要になってきます。

人間の心理として、目先の損失を確定させずに、元に戻したいという気持ちは良く分かりますが、FX取引において損失が出るのは当たり前だということを、しっかり認識しておくようにしましょう。

要はトータルで利益を出せればいいのです。

損切りをすることで損失を小さく抑え、気持ちをリセットして仕切り直した方が、効率良くトレードを進めていくことができます。

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