両建てとは
両建てとは、「買いポジション」と「売りポジション」を同時に持つことを言います。
例えば、「1ドル=110円」のレート時に「買いポジション」を持つのと同時に、「売りポジション」も持つようなことです。
もう一つの例として、「1ドル=110円」のレート時に「買いポジション」を持った後、相場が「1ドル=109円」まで下がった時に、「買いポジション」を保有したまま、「売りポジション」を持つことも両建てをしている状態だと言います。
両建てのメリット
損失を限定できる
※分かりやすいように「1通貨単位」で取引しているものとします。
例えば、上記で紹介した、「1ドル=110円」のレート時に「買いポジション」を持った後、相場が「1ドル=109円」まで下がった時に、「買いポジション」を保有したまま、「売りポジション」を持った場合、
「1ドル=110円」の買いポジションと、「1ドル=109円」の「売りポジション」を両建てしている状態なのですが、この間は損失額を固定(1円)している状態になります。
このように、損失を限定してリスク管理できる点が、両建てのメリットだと言えます。
利益を得ることも
また、両建てを上手く利用することで、利益を得ることも可能です。
例えば、先ほどの例のように、「1ドル=110円」のレート時に「買いポジション」を持った後、相場が「1ドル=109円」まで下がり、「買いポジション」を保有したまま、「売りポジション」を持ったとします。
そして、さらにそこから「1ドル=108円」までレートが下がった時に、「売りポジション」を利確すると、「1円」の利益を得ることが出来ます。
しかし、この時「1ドル=110円」の「買いポジション」は「2円」の含み損を出しているので、トータル的にはマイナスですが、その後、相場が好転して元の「1ドル=110円」のレートに戻った時に、「買いポジション」を決済すれば、トータルで「1円」のプラスにすることが出来ます。
両建てのデメリット
スプレッドとスワップのバランスを考える必要がある
上記で紹介した例では、スプレッドやスワップポイントについては考慮されていません。
実際には、ポジションを保有する際にはスプレッドがかかってくるので、「買いポジション」「売りポジション」両方のスプレッドを負担しなくてはならなくなります。
スワップポイントについては、「プラス益」と「マイナス益」が発生するわけですが、金額は常に変動しているので、2つ合わせて「0」になるとは限らず、プラスにもマイナスにもなり得ます。
このように、スプレッドとスワップポイントのコスト額によって、上記メリットで紹介した例のようなトレードが成立しなくなってきます。
FX会社によっては両ポジションの証拠金が必要になることも
FX会社によっては、両ポジションの証拠金が必要になってしまう場合もあります。その場合、資金不足に陥る危険性があります。
そのため、資金が少ない場合は、強制ロスカットされるリスクが高まるので、あまり有用とは言えません。
また、現在ではほとんどありませんが、中には両建てを禁止しているFX会社もあるので注意しましょう。
FX初心者には難しい手法
両ポジションをどこで決済すればよいのか、初心者には非常に難しいので、両建てはあまりおすすめできません。
両建てが必ずしも悪い手法というわけでは無いのですが、利益が減ってしまったり、損失が拡大してしまうこともあるので、初心者向けの手法とは言えないでしょう。
基本的には、両建てをするくらいであれば、しっかりと損切りをして仕切り直した方が賢明でしょう。
両建てトレードする時のFX会社の選び方
コストをなるべく抑えることができるか
両建てトレードする際は、コスト意識が非常に重要になってきます。
そのため、取引手数料が無料であったり、スプレッドがなるべく狭い会社を選びたいところです。
証拠金が片方だけでよいか
FX会社によって、両建て時の証拠金は、
「買いポジション」と「売りポジション」どちらかのみ証拠金が必要なパターンと、
「買いポジション」と「売りポジション」両方に証拠金が必要なパターンがあります。
当然、どちらか片方にしか証拠金がかからないパターンの方が、必要証拠金が少なくて済むので、資金を有効活用することができます。
買いと売りのスワップ差がないか
両建てをすると、スワップポイントの「プラス益」と「マイナス益」が生じるわけですが、長く保有すればするほど、その差額分をFX会社に支払わなくてはならなくなります。
しかし、中には買いと売りのスワップポイントに差が無い(スワップ一本値)FX会社も存在します。
両建てトレードをする場合、買いと売りのスワップ差がないFX会社を利用した方が、コスト面で有利になります。
両建てトレードに使いたいFX会社
マネースクエア
マネースクエアは、両建て時の証拠金は片方のみでOKであり、買いと売りのスワップポイントに差が無い(スワップ一本値)なので、スワップによる損失が発生しません。
マンツーマンで専門家によるコンサルティングが受けられるといった一風変わったサービスも展開しています。
自己資本規制比率が高いので、安心して利用することが出来るFX会社です。
マネーパートナーズ
マネーパートナーズは、両建て時の必要証拠金は片方のみでOKです。
FX専業初の上場企業で、完全信託保全も完備、サーバーの安定性や約定力の高さに定評があるFX会社です。
100通貨単位で取引ができるので、少ない資金で取引したい人や、初心者の方におすすめです。